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ブリッジとインプラントの違いとは??

【監修:歯科医師 長谷川雄士】

ブリッジとインプラントどちらにしようかお悩みではありませんか?

これらの治療法には、それぞれ違ったメリット・デメリットがあります。

「よく分からず、勧められるがままに決めてしまった。」ということがないように、それぞれの特徴を知った上で、後悔のないよう治療方法を自分で選択しましょう。

 【目次】
 ブリッジとインプラントの違いを徹底比較
  ブリッジのメリット・デメリット
    ブリッジのメリット
    ブリッジのデメリット
  インプラントのメリット・デメリット
    インプラントのメリット
    インプラントのデメリット
 納得のいく治療を受けるために

ブリッジとインプラントの違いを徹底比較

ブリッジとインプラントの違いを、見た目や咀嚼力をはじめとした10個の項目について比較しました。

インプラントブリッジ
見た目天然歯に近く、治療部分が目立たない保険適用であれが色味が合わないことがある。保険適用外の白いブリッジにすれば見た目も天然歯に近くなる。
咀嚼力天然歯とほとんど変わらない天然歯の6割程度回復見込み
(支える歯の状態にもよる)
異物感使い始めは違和感を感じることもあるが、慣れれば天然歯と同じように使用できるほとんどないが、隙間に物が詰まるなど、多少の違和感を感じることもある
味覚変化なし変化なし
他の歯へのダメージ他の歯の治療は必要ない最低でも支える歯2本を削る必要がある
歯槽骨の減少正しくケアすれば、歯槽骨の減少はほとんどない支えている歯に噛む力の負担がかかり、その力で徐々に歯槽骨が減少することがある
適応症重度歯周病でも治療可能支える歯がある
費用面保険適用外になるため、費用が高額になりやすい保険適用が可能
外科治療必要必要ない
治療期間インプラントの骨への結合が必要なため期間は長め治療期間は短め

ブリッジもインプラントも、どちらも歯を失った際にその部分を補うために行う治療です。

ブリッジは治療期間が短く、保険が適応されるというメリットがありますが、支えを作るために健康な歯を削るというデメリットがあります。

インプラントは見た目の美しさや咀嚼力(噛む力)に非常に優れていますが、自由診療となり、麻酔下での外科手術も必要となります。

どちらの治療が良いかは、患者様の状況(残っている歯の数、優先順位、体への負担等)によってもちろん異なります。

ただ、歯が抜けたままにしておくことは避けてください。歯がないまま放置をすると、隣の歯や上下の歯も傾き始め、噛み合わせのバランスが崩れていってしまうためです。

まずは、ブリッジ・インプラントそれぞれの治療についてよく理解し、ご自身に合った治療法を選択していただくことが大切です。

ブリッジのメリット・デメリット

ブリッジとは、1本歯がないときには、両隣の歯を削って型をとり、その型にあわせて歯科技工士が橋渡しのような歯の被せ物を作成し、それをかぶせるという方法です。

両隣の歯を土台にして人工の歯を支えるので、名前の通り、橋のような役割をします。

ブリッジのメリット

・短期間で治療が可能
インプラントよりは短期間で治療が可能です。真面目に通院すれば長くても1ヶ月以内には終わる治療です。(噛み合わせに違和感があれば、治療が長引くこともあります)

・保険が適用できる
インプラントと違い保険が適用できます。保険適用時の相場は欠損歯1本あたり、前歯であれば20000円、奥歯であれば10000円くらいです。前歯の場合表面を白くする材質を使用するので、価格が高くなります。歯全体が白いブリッジを希望する場合は、保険外治療で行なうこともできます。保険外治療で行なう場合は、3歯分の金額になるため、インプラント1本分と金額がそこまで変わらないこともあります。

・外科治療が必要ない
インプラントのように、歯茎を切開したり、顎骨まで削ることはないため、感染症のリスクはないです。

・噛む力は天然歯の6割程度回復できる
咬む力に関しては、支えになる歯の状態にもよりますが、天然歯の6割程度の回復が見込めます。支えになる歯の歯周病が進行していたりすると、回復度合いが下がることがあります。それでも入れ歯に比べると噛む力は優れています。

ブリッジのデメリット

・両隣の歯を削らなければいけない
ブリッジは両隣の歯を削って被せ物を作成し、歯のない部分はダミーの歯、それらを繋げて作成します。元から被せ物をしている歯ならまだいいですが、天然歯であれば健康な歯の大部分を削ることになります。歯を覆う硬い組織のエナメル質部分を全て削るため、虫歯に対する抵抗性が弱まることがあり、例え被せ物をしても、被せ物と歯の境目から虫歯ができることもあります。細かい部分まで行き届いた歯磨きが必要になります。

・歯を削って痛みが出ることも
歯の構造は、表面はエナメル質、その内部は象牙質、更に内側に神経があります。象牙質には
神経と繋がる細い管(象牙細管)があります。エナメル質を削ると、象牙質がむき出しの状態になり、被せ物をしても、象牙細管を通して刺激が伝わり、しみたり痛みがでる原因になることもあります。痛みがひどいようであれば、神経をとる治療が必要になることもあります。神経をとった
歯は、年数が経つにつれもろくなりやすく、強い力がかかると割れてしまうリスクが高くなります。健康な歯を削る場合はよく考えて、治療方法を選択しましょう。

・歯周病のリスクがある
ブリッジは構造上、歯磨きがしにくいです。そのため、歯周病のリスクを高める原因にもなります。もし、治療方法にブリッジを選択された方は、歯磨きのやり方を歯科医師か歯科衛生士に確認しましょう。

・支えになる歯の負担が大きい
ブリッジの場合、本来3本以上ある歯を2本の歯で支えることになります。そのため、咬むたびに2本の歯に大きな負担がかかり、徐々に支えている歯も状態が悪くなることがあります。そのためブリッジの寿命は8年程度と言われています。支えている歯を抜く事になると、更に多くの歯を2本の歯で支えることになり、より負担がかかります。保険適用になるブリッジの条件の1つに「失った歯は連続した2歯まで」とあるので、それ以上になると保険適用の治療であれば入れ歯の選択肢しかなくなってしまいます。

こうしたブリッジの4つのデメリットに共通して言えるのは「他の健康な歯にも影響が及ぶ」ということです。

もしあなたが「まだまだ健康な歯がたくさんあり、これからもご自身の歯で生活をしていきたい」とお考えなら、ブリッジではなくインプラントを選択した方が、長期的に見て後悔は少ないと言えるでしょう。

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インプラントのメリット・デメリット

インプラントのメリット

・治療部分が目立たない
インプラントは顎骨に埋める部分と土台の部分はチタンを使用しますが、歯の頭の部分はセラミックかジルコニアを使用します。そのため、天然歯と同じような色味になり、見た目も綺麗で目立ちません。保険適用のブリッジや入れ歯は金属部分が見えたり金具が見えることがあります。また歯の部位によっては色味を選ぶこともできますが、保険適用外の治療より色の種類がすくないため、ぴったりの色というよりは、自分の歯に近い色を選ぶ場合が多いです。

・他の歯に負担をかけない
ブリッジは支えとなる歯を削り、入れ歯は金具をかける歯に負担がかかります。しかし、インプラントは歯のない部分に人工歯をいれるため、他の歯を削ることもなく、負担をかけることもないです。

・咬む力や味覚に影響しにくい
咬む力については、ブリッジは支える歯の状態によりますが、天然歯の6割程度の回復が見込めます。入れ歯は、天然歯よりも大きく低下します。インプラントは天然歯とほとんど変わらないため、しっかりと噛むことができます。味覚については、入れ歯は樹脂素材を使用して作成されるため熱などが伝わりにくく味覚も低下しやすいですが、インプラントやブリッジは味覚の変化はありません。

・噛み合わせが変化しにくい
入れ歯は噛む力が大きく低下するため、顎骨がやせて顔や顎のゆがみに繋がることがあります。しかし、インプラントは天然歯と比べて噛む力がほとんど変化しません。そのため、他の歯に負担をかけにくく、また噛み合わせも変化しにくいので、噛み合わせのバランスを保つことができます。インプラントが顎骨にしっかりと定着すれば顎骨がやせることもありません。

インプラントのデメリット

・外科手術が必要
インプラントは歯茎の切開を行い、顎骨へ埋め込むので外科的な手術が必要です。痛みを心配される方もいらっしゃると思いますが、しっかりと麻酔を効かせて行なうので、そんなに心配されなくて大丈夫です。外科手術は感染症などのリスクを伴うこともありますが、必要に応じて痛み止めや化膿止め、洗口液を処方されます。万が一何かあった時にも対応できるように、前もって翌日に傷口確認の予約をとる歯科医院がほとんどです。

・治療期間が長い
歯を抜いてからインプラント治療を行なう場合は、歯を抜いた後、組織が再生するまで約1ヶ月は期間を空ける必要があります。インプラントを埋め込んだ後も顎骨と結合するまで約2ヶ月は期間を空ける必要があります。その後土台や被せ物を作成する行程に移るので、早くても治療に半年はかかります。噛み合わせを微調整する必要がある場合は、1年くらいかかることもあります。期間は長いですが、空ける期間が長いだけで、治療回数はそこまで多くはないです。

・疾病や体質により治療できないこともある
重度の糖尿病、骨粗鬆症などの疾病がある方はインプラント治療を行なえないことがあります。これらの疾病がある方は、思うようにインプラントが顎骨に結合しなかったり、歯茎が治りにくいことがあるからです。疾病をお持ちの方や気になる体質がある場合は、前もって歯科医師に相談しておきましょう。

・ 費用が高額
インプラントは保険が適用されないため費用が高額になります。1本約40万~50万ほどかかり、骨の量が少なかったりすると、追加で治療が必要になり、その分治療費も上がります。歯科医師に自分の歯や骨の状態をしっかりと説明してもらい、追加の治療が必要なのかどうかも聞いておきましょう。

納得のいく治療を受けるために

インプラントもブリッジもメリットとデメリットがあります。

歯は日常生活で欠かせない体の一部なので治療もどの方法にするか迷われる方が多いかと思います。自分の体、お口の健康を最優先に考えるなら、しっかり噛むことのできる歯をできるだけ長く残すことが大切です。

そう考えると、他の健康な歯や治療の必要ない歯を削ったり、負担をかけたりするのは、あまり良い選択肢ではないかもしれません。健康な歯を削って痛みが出て、そのせいで神経をとる治療になった場合は、ものすごくもったいないです。

歯は削ったり、神経を抜いてしまうと二度と元には戻りません。インプラントなら他の歯に負担をかけることなく治療が行えます。費用は高額ですが、歯はそれだけ価値のあるものです。よく考えた上で治療法を決めていただければと思います。

歯を大切にするために、わからないことがあれば何でも歯科医院に相談してみてください。失った歯があるからこそ、自分の歯と向き合えると良いですね。

ブリッジやインプラントをお考えの方は、是非ひかり歯科へご相談ください。

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