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子供が学校でもらった歯科健診の「結果の紙」 本当に見るべきポイントとは?

スタッフ

学校歯科健診で何も指摘されなかったけど、安心していいの?

毎年、春に行われる学校歯科健診。お子様の歯科健診の「結果の紙」は、ご覧になられましたか?

歯並びや顎関節など成長に伴う体の変化によって、「要観察」などにチェックがついてしまうお子様も多く、「大丈夫でしょうか?」と不安になられるお母さんもいらっしゃいます。反対に「異常なし」の結果に安心されて、歯医者に行かなくて大丈夫と思われる方もいらっしゃいますが、そうではありません。

では、歯科健診の「結果の紙」をもらったらどうすべきなのでしょう? 今回は、歯医者さんで受ける検査との違いや見るべきポイントなどをお伝えいたします。

≪目次≫
1)学校での「歯科健診」と、歯医者さんで受ける「検査」の違い
・学校健診の主な目的は「目で分かる」問題のチェック
・歯科医院の検査の目的は、十分な設備の元で「総合的な診断」を行うこと
2)お子さまの健診もお任せください
・成長に合わせた健診内容
・虫歯などの早期発見・早期治療
・噛み合わせについての相談
・健康保険・医療証が適用できます

1.学校での「歯科健診」と、歯医者さんで受ける「検査」の違い


●学校健診の主な目的は「目で分かる」問題のチェック


学校歯科検診では、主に目視によるスクリーニング検査を行います。スクリーニング検査とは、 大勢の人の中から「特定の病気の疑いがある人」の早期発見、早期治療につなげるための検査です。お子さんのお口の中の状態を、「健康・要観察・要治療/要精密検査」の3段階にふるい分けしていきます。

保護者の方やお子さん自身も気付いていない、虫歯や歯並びなどの状態を識別すること、また、治療途中のままになっている歯の「治療の再開を促す」ことも目的としています。

歯科医院での診察と変わらないように見えますが、学校歯科健診ではあくまでもスクリーニング検査のみを行うので、歯科医院で行うような精密な検査はできません。見落としがないように歯科医師が一生懸命気を付けていても、限られた時間と設備・目視のみでは、歯と歯の間の小さな虫歯まですべて確認する事は難しいです。

これが、「歯医者に通っているのに、歯科健診の結果の紙には“虫歯あり”となっていた!」 「歯科健診の紙には異常なしだったのに、歯医者さんで虫歯が見つかった!」という事の原因です。

●歯科医院の「検査」の目的は、十分な設備の元で「総合的な診断」を行うこと

歯と歯の間や、顎の骨の状態などは目では見えません。目で見て分からない部分に「虫歯がないか」、「乳歯の下に大人の歯があるか」などレントゲンや専用の機器を使って詳しく検査した上で、「診断」することが歯科医院では可能です。

歯科医院の検査は、歯科医師や歯科衛生士が、歯、歯肉の状態、磨き残しの箇所のチェックなど様々な角度から細かくチェックし、目視の状態やレントゲン画像などを元に総合的に診断していきます。

この検査の目的は、現状をきちんと把握した上で確定診断をし、1人1人に合った治療や予防処置の方針を決めるためのものです。そのためには、明るい照明のもとレントゲンなどの専用の器具がそろった状態で「お口の中がしっかりと見える環境」も重要なポイントなのです。

子供の学校歯科健診の「結果の紙」の内容は、あくまでも目安のものですので、「絶対大丈夫!」とは安心できません。確実に診断するのであれば、歯科医院での受診をおすすめいたします。


「目で見て穴が開いてないから、虫歯ではない。」とは、言いきれません。

2.お子さまの健診もお任せください     


歯肉炎・歯磨きが不十分・不正咬合・・・どこで診てもらえばいいの?


●成長に合わせた健診内容


3歳頃~就学前まで


上手に診療チェアに座れる2歳前後から、歯医者さんデビューをしてみませんか?
まずは歯科医院に慣れることや、虫歯予防のフッ素を塗る練習をしていきましょう。

歯科医院で塗布されるフッ素は、市販の歯磨き粉に含まれるものと濃度が違うので3~4か月毎を目安に行います。フッ素塗布後は、予防効果が低下するのを避けるため、30分は飲食をしないようお願いしています。

また、この頃はまだ自分でうまく歯を磨けない時期です。お子さん自身で歯を磨いた後は、保護者の方が仕上げ磨きをされているかと思います。「歯磨きを嫌がって、仕上げ磨きをさせてくれないんです・・・。ちゃんと磨けているんでしょうか?」「ジュースや甘いものが大好きで・・虫歯にならないか心配」と悩まれる方は多く、健診の際には歯科衛生士による食生活のアドバイスや仕上げ磨きのポイントなどをお話させていただきます。

小学生

小学生になると徐々に乳歯が抜け、永久歯に生え変わっていきます。グラグラの歯があったり、生えかけの歯があったりと、乳歯と永久歯が混在する時期は特に磨き残しが多くなりやすい状態です。
永久歯は乳歯と違い、一度失ってしまうともう二度と戻ってきません。おじいちゃん、おばあちゃんになるまで使う大切な歯です。出来るだけ、こまめにお口の中をチェックしてあげましょう。

この頃は、お家でも自分できちんと歯磨きができるように歯科医師や歯科衛生士から、お子さん自身への歯磨き指導を行います。
「歯並びがデコボコしている」「歯の生え変わりの途中」「歯磨きが不十分で歯肉炎になっている」・・・
お口の中はお子さん1人1人違います。お子さんに合った歯ブラシの使い方や、磨き残しが溜まりやすい場所の磨き方をお伝えしていきます。

●虫歯などの早期発見・早期治療

「痛みを感じない」から黒いけど放置してある虫歯や、「痛みが出るほど」進行してしまった虫歯、神経まで感染してしまった虫歯・・・。こうなってしまうと、治療期間も長くなってしまいます。お子さんに痛い思いも、させたくありませんよね。

「乳歯だから虫歯になったら抜けばいい」と考えられる方もいらっしゃいますが、乳歯を抜いてしまう事で歯並びに影響がでてしまう事もあります。また、その下で準備していた永久歯も、お口の中の環境次第で虫歯になってしまう事もあるのです。

定期的に歯科医院で健診を受けることで、初期虫歯が見つかったとしても、歯科医師・歯科衛生士による管理・指導と丁寧なケアによって、歯を削らず現状維持することも可能です。万が一、経過観察をしていく中で虫歯が進行してしまうようであれば、早期治療によって最小限の治療で済みます。

お子さんの成長はとても早いです。お口の変化にいち早く気付き、その子に合わせた歯磨き指導や治療を行うためには、歯科医院での定期健診が欠かせません。歯科医師・歯科衛生士による適切なケアによって、虫歯の「早期発見・早期治療」、虫歯にならないように「予防」していくことをおすすめいたします。

●噛み合わせについての相談


「不正咬合」だと、歯科健診の結果用紙で初めて知る方も多く、「矯正しなければいけないのかな?」「お金もかかるし、すぐにやった方がいいの?」と不安になられるお母さんも少なくありません。急ぎでなければ、まずは歯医者に定期健診で通う中で今後について、歯科医師と相談してみてはいかがでしょうか。

不正咬合は、大きく分けて4種類あります。歯がデコボコに並んだ「叢生」、 出っ歯の「上顎前突」、
受け口の「下顎前突」、前歯が閉じない「開咬」。

これらは学校歯科健診で不正咬合と判断されることがあり、実際に歯科医院で詳しく検査し、歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、改善するための矯正治療が必要となります。
矯正治療を希望される方の多くは審美面を気にされますが、見た目だけでなく「噛む」機能の回復や「発音」の改善にも繋がるため、気になる方は一度ご相談ください。
※詳しい検査・診断・矯正治療は健康保険外となります。

●健康保険・医療証が適用できます

お子様の健診で行う、虫歯の有無、歯肉の状態、磨き残しのチェック、歯磨き指導、レントゲンなどの検査は全て健康保険が適用されますので、ご安心ください。受付にて、「健康保険証」と「医療証」のご提示をお願いいたします。

保護者の方へ

お子さんが持って帰ってきた、学校歯科健診の「結果の紙」。
「痛くないみたいだし、歯医者に行くのも面倒だし、いいか。」なんて思うのは、危険信号です!

まずはきちんとした「診断」を受けに、歯科医院へ足を運んでみてはいかがでしょうか。


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