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電動歯ブラシを使うとどんな効果がある?普通の歯ブラシとの違いを比較

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監修:歯科医師 長谷川雄士


電動歯ブラシは、その高い歯垢除去効率と使いやすさから多くの方に利用されています。しかし、一口に電動歯ブラシといっても、振動式・回転式・音波式・超音波式などタイプは様々で、それぞれに特徴があります。
今回は、電動歯ブラシのタイプ別の特徴と、メリットとデメリットを比較しながらご紹介します。さらに、どのタイプが使用者に適しているのか、使用時の注意点についても説明します。


電動歯ブラシの特徴と種類

電動歯ブラシは、近年多くの方に日常的に使用されるようになっています。その理由として、効率的に歯垢を除去できることが挙げられます。歯周病や虫歯のリスクを軽減することが科学的に証明されているほどです。しかし、さまざまな種類の電動歯ブラシが販売されているため、どれを購入すればいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
電動歯ブラシには、「振動式」「回転式」「音波式」「超音波式」といったタイプがあり、機能も異なります。

1、振動式
ブラシヘッドが左右に小さく早く振動し、歯垢を効率的に除去することができます。このタイプの歯ブラシは、歯と歯茎を傷つけることなく優しく磨くことができるため、磨き方に不安がある初心者や子どもたちにも扱いやすいのが魅力です。


2、回転式
ブラシヘッドが回転しながら歯の表面の汚れをかき出します。ブラシが均一に回転することで、効果的に歯垢を除去することが可能です。さらに、一部のモデルではブラシヘッドが回転しながら振動も行うため、歯間や歯周ポケットの汚れも効率的に取り除くことができます。


3、音波式
高速で振動するブラシヘッドから発される音波を利用して、歯ブラシが直接触れていない部分の汚れやプラークも除去することができます。分単位で数万回の振動を行うため、非常に効果的な歯垢除去が可能となり、従来のブラッシング方法では届きにくいところまで清掃することが可能です。


4、超音波式
超音波振動を利用して歯垢を効果的に除去する超音波式電動歯ブラシは、音波式よりもさらに高い振動数があります。この超音波振動は微細な泡を生成し、これが歯や歯茎の隙間に入り込むことで、通常のブラッシングでは取り除くことが難しい汚れやプラークを効率的に分解し除去します。

メリット・デメリットで見る、電動歯ブラシと普通の歯ブラシの違い

電動歯ブラシと普通の歯ブラシは、どちらも基本的に口腔内の清潔を保つために使用されますが、その使用感や効果には違いがあります。
自分のライフスタイルや口腔内の状況に合わせて選ぶためにも、それぞれのメリットデメリットを知ることが大切です。

電動歯ブラシのメリットとデメリット

<メリット>
電動歯ブラシには、手動歯ブラシよりも効率的に歯垢を除去できるという大きなメリットがあります。高速で一貫した動きにより、少ない力でしっかりと磨くことができるため、特に力の弱い高齢者や障害を持つ方に適しているとされています。
また、多くの電動歯ブラシにはタイマーが内蔵されているため、適切な時間を守ることができます。さらに、正しい使用方法により、歯茎を傷つけることなく磨くことができ、歯茎の健康維持にもつながります。


<デメリット>
電動歯ブラシのデメリットとしてまず挙げられるのが、コスト面です。電動歯ブラシは1万円以上するものが多く、比較的安価なモデルでも数千円するため、初期費用が高くなります。
さらに、ブラシの部分は定期的な交換が必要で、替えブラシは1本数百円程度から1,000円前後のものまでさまざまです。これに対し、通常の歯ブラシは数百円程度で購入できるため、長期的に見てもコスト面での差が大きくなる可能性があります。

次に挙げられるのが、「磨けた」と思い込んでしまうことです。電動歯ブラシは振動や回転数による刺激が強いため、短時間でも「しっかり磨けた」と感じやすいのですが、実際には不十分なこともあるため、使用時には注意が必要です。

さらに、歯茎への負担も懸念されます。電動歯ブラシを強く押し当てると、振動によって歯茎が下がったり、エナメル質が削れたりするリスクがあります。その結果、知覚過敏の症状を引き起こすことがあるため、正しく使用することが大切です。

普通の歯ブラシのメリットとデメリット

<メリット>
コスト面でのメリットが大きく、継続的に使用をすることを考えると経済的です。電源や特別な機能を必要としないため、どこでも簡単に使えることも魅力と言えます。
また、年齢を問わず誰でも使えるのも大きなメリットでしょう。旅行や外出時にも手軽に持ち運ぶことができ、小さく軽量で携帯にも優れているという特徴もあります。
さらに、磨き方を自分で調整し、力の加減やブラッシングの速さ、角度などを口腔内の環境に合わせてコントロールすることができます。

<デメリット>
まず挙げられるのは、効率性の面での課題です。正しい磨き方をマスターするのが難しく、磨き方が不十分な場合は歯垢を除去できない場合があります。
また、ブラッシング中に均一な圧力をかけ続けることはとても難しく、磨けているところと磨けていないところのムラが生じてしまう可能性があります。
さらに、手動歯ブラシは一定の時間がかかるため、時間が長くなる傾向があります。
手を動かして磨くため、高齢者や障がいのある方、力の弱い方にとっては使いづらい場合があるのもデメリットのひとつです。

電動歯ブラシはこんな人におすすめ

<こんな人におすすめ>
○歯磨きをじっくりする時間がない
時間をかけて歯磨きをすることができない人には、電動歯ブラシの高速で一貫した動きのほうが手動歯ブラシよりも効率的と言えます。

○矯正治療をしている
矯正器具を使用している人には、矯正装置周りの困難な汚れも効率的に除去できるのが魅力です。

○歯磨きの時に力が入りやすい
一定の力で自動するため力を抜きやすく、軽い力で十分な清掃効果を発揮するので、歯や歯茎を傷つけることなく磨くことができます。

○手や手首がうまく動かせない
子供や若年層にも適しており、手の力が弱い人や操作が難しい人には、少ない力で使用できるためお勧めです。


<使用上の注意>
電動歯ブラシを使用する際には、以下の注意点を守りましょう。

○研磨剤入りの歯磨き粉は避ける
研磨剤が含まれている歯磨き粉を使用すると、振動と相まって歯の表面を傷つけるリスクがあります。微細な傷がつき知覚過敏の原因になることがあるため、注意が必要です。
また、発泡剤入りの歯磨き粉は、電動歯ブラシの振動によって泡立ちやすくなり、口の中がすぐに泡でいっぱいになってしまいます。その結果、しっかり磨けていないのに「磨けた」と感じてしまい、歯磨きが不十分になる可能性もあります。

○毛先を強く押し当てない
電動歯ブラシは、ブラシが自動で振動や回転を行うため、歯や歯茎に強く押し当てる必要はありません。強い力で押し当ててしまうと、歯茎を傷つけたり、歯のエナメル質を削ってしまう原因になることがあります。
電動歯ブラシは、軽く歯に当てるだけで効果的に歯垢を除去することができます。正しく使用することで、歯茎の健康を保ちながら、口腔内を清潔に保つことができるのです。

電動歯ブラシの効果は使い方次第!自分に合った歯ブラシを選ぼう

電動歯ブラシを選ぶ際は、自分のライフスタイルや口腔内の状態に合ったものを選ぶことが大切です。また、正しい使い方と定期的なメンテナンスを心がけることで、電動歯ブラシの効果を最大限に引き出すことができます。ぜひ、自分に最適な電動歯ブラシを見つけて、口腔環境を維持に役立てましょう。

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