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仕上げ磨きの基本的なやり方とは?ポイントを押さえて子どもの歯を守ろう

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監修:歯科医師 長谷川雄士


お子さんの仕上げ磨きについて、「いつまで続ければいいの?」「どうやってやればいいの?」と悩んでいませんか?お子さんが自分で磨けるようになっても、意外と磨き残しは多く、虫歯のリスクはなくなりません。毎日の仕上げ磨きで大切なのは、ポイントを押さえて楽しく続けることです。正しいやり方から、お子さんが嫌がらずに取り組める工夫まで、仕上げ磨きのポイントをわかりやすくご紹介します。


仕上げ磨きが必要な理由

仕上げ磨きが必要な理由をご存知ですか?お子さんが自分で歯を磨けるようになったのにどうして?と、疑問に思われている方も中にはいらっしゃるでしょう。しかし、完璧な歯磨きは大人でも難しいくらいですから、小さなお子さんなら尚更です。そこで大切になるのが、保護者による「仕上げ磨き」です。虫歯予防のためにも、毎日の仕上げ磨きは欠かせません。仕上げ磨きがなぜ必要なのか、その理由をお伝えします。

虫歯予防

お子さんのお口の中には、乳歯が生え始めた時から虫歯になるリスクが発生します。まだ自分では歯磨きできない時期はもちろんのこと、自分で磨けるようになってからもそれは変わりません。
特に、奥歯の溝や歯と歯の間は、小さなお子さんにとって磨きにくい場所です。自分では「磨けているつもり」でも、実際には汚れが残っていることがあります。だからこそ、大人がしっかりチェックし、仕上げ磨きをしてあげることが大切です。

仕上げ磨きは、永久歯が生えそろう12歳ごろまで続けることが理想とされています。ただし、年齢だけで区切るのではなく、お子さんの磨き方や、虫歯のリスクに応じて判断することが必要です。

仕上げ磨きは、歯を守るだけでなく、親子のスキンシップの時間にもなります。毎日の習慣にして、虫歯予防に繋げていけるようにしましょう。

お口の中の確認

仕上げ磨きは、歯を磨くことだけが目的ではありません。お口の中の状態を確認する大切な時間でもあります。たとえば、「歯がきちんと生えてきているか(歯の萌出状況)」「歯並びに気になるズレがないか」「歯ぐきが赤く腫れていないか」など、毎日見ているからこそ気づける小さな変化があります。
虫歯だけでなく、口内炎や歯の欠け、ぐらつきなどの異常にも早く気づくことができ、“お口の健康チェック”に大変効果的です。

仕上げ磨きの基本的なやり方

仕上げ磨きは、正しい方法で行わないと、せっかく行っても十分な効果を得られません。ここでは、仕上げ磨きの基本的なやり方をわかりやすくご紹介します。

姿勢

お子さんの年齢や体の大きさに合わせて、無理のない姿勢で行うことが大切です。
まだ小さな頃は、親のひざに頭をのせて「寝かせ磨き」をするのがおすすめです。お口の中がよく見え、安定した体勢でしっかり磨くことができます。2〜3歳くらいまではこの姿勢で磨きましょう。
少し大きくなってきたら、立ったまま後ろから抱えるようにして磨いても大丈夫です。鏡の前に立たせて、「自分で磨いたあとに仕上げ磨きするよ」と声をかけると、楽しみながら歯を磨くことができ、習慣づけにも繋がります。

磨く順番

歯を磨く時は、毎回同じ順番で磨くのがポイントです。順番を決めておくことで、磨き残しを防ぐことができるからです。
おすすめは「右上の奥歯から始めて、上の前歯、左上の奥歯、左下の奥歯、下の前歯、右下の奥歯」という流れです。それぞれ「外側(ほっぺ側)→かみ合わせ面→内側(舌側)」の順に磨いていくと、全体をきれいに磨くことができます。

歯ブラシの当て方

毛先を歯と歯ぐきの境目に軽く当てて、小刻みに優しく動かしましょう。力を入れすぎると、歯ぐきを傷つけてしまったり、お子さんが痛みを感じて歯磨きを嫌がってしまったりする可能性があるので、注意が必要です。
また、1本1本を意識して、磨くことが大切です。特に奥歯の溝や歯と歯の間は汚れがたまりやすいため、毛先をしっかり届かせるようにしましょう。

歯ブラシや歯磨き粉の選び方

仕上げ磨きを効果的に行うには、道具選びも大切です。お子さんの年齢やお口の大きさに合った歯ブラシを選ぶことで、無理なく、しっかりと磨くことができます。

<歯ブラシ>
おすすめは、仕上げ磨き専用の歯ブラシで、ヘッドが小さくて毛がしっかりしているタイプです。「マミー17」は奥まで届きやすく、細かい部分まで磨きやすいため、より効果的に仕上げ磨きを行うことができます。

<歯磨き粉>
歯磨き粉は、フッ素入りのものを選びましょう。フッ素には、歯を強くし、虫歯の原因菌の働きを抑える効果があります。お子さんの年齢に合ったフッ素濃度(目安として500ppm〜1,000ppm)を確認するようにしてください。

また、泡立ちの少ないタイプを選ぶのもポイントです。泡が多すぎると、口の中がすぐに泡でいっぱいになり、十分に磨けていないのに磨けた気になってしまったり、早くすすぎたくなったりしてしまうことがあります。泡が少ないタイプなら、しっかり磨くことができ、磨き残しのチェックもしやすいです。

さらに、味や香りもお子さんが嫌がらずに使えるものを選ぶと、歯磨きの時間が楽しくなり、毎日のケアが続けやすくなります。

なお、歯磨き粉は“たくさん使えば効果が高い”というわけではありません。適量を守ることが重要です。目安としては、3歳未満は米粒程度、3歳以上はグリーンピースひとつ分くらいの大きさが適量です。

子どもが嫌がらないための工夫

仕上げ磨きの時間になると、泣いたり逃げたりして嫌がるお子さんもいらっしゃるでしょう。そして、「子供が嫌がるから仕上げ磨きしていない」というお声を耳にすることもあります。けれども、子供が嫌がることを理由に仕上げ磨きをやらないのは危険です。お子さんが仕上げ磨きを嫌がらずに受け入れやすくなるための、ちょっとした工夫をご紹介します。

時間をかけない

仕上げ磨きをスムーズに進めるためには、子どもに負担を感じさせない工夫が大切です。
まず意識したいのは、できるだけ短時間で済ませることです。時間をかけすぎると子どもは飽きてしまうため、お子さんの集中力が続く範囲内でサッと終えられるように、準備や磨く順番など、ポイントを押さえておくようにしましょう。

歯磨きの歌や映像、好きなキャラクターのケア用品などを取り入れる

歯磨きをするときに、歌や映像を取り入れるのも効果的です。楽しい音楽や明るい映像が流れることで、歯磨きへの抵抗感が自然とやわらぎ、子ども自身が「やってみたい」と感じるようになります。
さらに、子どもが大好きなキャラクターがデザインされた歯ブラシや歯磨き粉を使うのもおすすめです。自分だけの特別なケア用品として愛着が湧き、歯磨きの時間が楽しみになるきっかけになります。

小さい時から口腔内を親に見せる習慣をつける

小さい頃から、親が定期的に口の中をチェックする習慣をつけておくことも大切です。たとえば、歯磨きの前後に「今日のお口の様子はどうかな?」などと声をかけることで、子ども自身も自然とお口の状態に関心を持つようになります。このようなやりとりを続けることで、お口の健康に目を向ける習慣が身につくだけでなく、口の中を見せることへ抵抗を感じないようにさせることができ、歯科医院でもスムーズに口を開けてくれるようになることもあります。

上手にできたらよく褒める

何よりも、上手に磨けたときにはしっかりと褒めてあげることが大切です。子どもは褒められることで「次もがんばろう」という気持ちになれます。ほんの少しの工夫と、親からの温かい声かけが、仕上げ磨きを楽しくし、前向きな習慣へと変えてくれるのです。

仕上げ磨きのやり方に迷ったら、歯科医院にご相談ください

仕上げ磨きは、毎日積み重ねることで虫歯予防に繋がる、大切なケアのひとつです。とはいえ、「このやり方で合っているのかな?」「ちゃんと磨けているのか不安…」と感じている親御さんも少なくありません。実際、同じようなお悩みを抱えている方はたくさんいらっしゃいます。

不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。当院では、お子さま一人ひとりのお口の状態や成長段階に合わせた磨き方やケアのコツを、実際にお口の中を見ながらアドバイスしています。仕上げ磨きのポイントはもちろん、使いやすい歯ブラシの選び方や、フッ素の効果的な取り入れ方なども、ご説明いたします。

ご家庭でのケアをより安心して続けられるように、ぜひ一度、当院にお越しください。皆さまのご来院を心よりお待ちしております。

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