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口臭相談は歯科医院へ!臭いの元を解消する方法と対策とは?

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監修:歯科医師 長谷川雄士


毎日歯磨きをしているのに、お口の臭いが気になることはありませんか?私たちの口の中で発生する臭いは、一体何が原因なのでしょうか。口臭はデリケートな問題であるため、人に相談しづらく、周囲から指摘されることもなかなかありません。歯科医院では、口臭相談や口臭ケアを受けることができます。
今回は、歯科医院で受けられる効果的な口臭対策と、家で簡単にできるセルフケアの方法をお伝えします。


ハミガキで落ちない口臭の原因とは?

口臭は、大きく「物理的口臭」「生理的口臭」「病的口臭」の3つに分けられます。口臭の基本的な原因は、お口の中の細菌が繁殖し、不快な臭いを発生させることにあります。

「物理的口臭」は、生活習慣が関連しています。タバコやアルコール、食べ物に含まれる臭いなど、口に入れたものの臭いや成分が原因で口臭が悪化します。

「生理的口臭」は、適切なブラッシングができていない場合に起こりやすいです。磨き残しが原因となり細菌が増殖することで口臭が発生します。就寝時は唾液の分泌が減少し細菌が増殖しやすいため、「生理的口臭」は特に起床時に起こりやすいです。

「病的口臭」は、歯周病などが原因で引き起こされる口臭のことをいいます。歯周病の他に、胃腸や肝臓、膵臓などの内臓疾患が原因で起こることもありますが、割合としては数パーセントと少ないです。

その他に、「仮性口臭症」や「口臭恐怖症」なども口臭の原因として考えられます。上記3つの口臭と違い、検査を行っても口臭は感知されず、患者さんご自身のみが口臭を強く訴えるケースで、精神的な面が関係している場合が多いです。

以下に口臭の発生要因について具体的にご説明します。

詰め物・被せ物

治療によって作られた人工的な詰め物や被せ物が、口臭の原因となることがあります。

詰め物や被せ物を歯につけると、当然のことではありますが、元の歯との間に境目が生じます。歯は毎日使うものなので、咬耗や摩耗が起こり擦り減っていきます。人工物と元の歯は擦り減りやすさが違い、その境目に段差や欠け、隙間などができることがあります。このような状態になると汚れが付着しやすくなるため、虫歯のリスクが高まります。

更に、隙間から詰め物や被せ物の内部に細菌が侵入することで虫歯が進行することもあります。特に、保険適用の治療で使用されるプラスチックや金属は、経年劣化で表面に傷がつきやすいため、プラークが付着しやすくなります。そうすると口臭も発生しやすくなります。

このような状態を防ぐには、定期的に歯科医院を受診して詰め物や被せ物の状態をチェックして、必要に応じて治療や交換を行うことが重要です。

入れ歯

入れ歯はプラスチックで作られているため、毎日使用していると表面に微細な傷が付いていきます。その傷が増えたり、経年劣化により亀裂が生じたりすると、その部分が細菌の温床と化して口臭の原因になることがあります。

入れ歯に付着した汚れやニオイは、通常の歯ブラシでは落とすことができません。そのため、入れ歯専用の洗浄剤を使用して、こまめに清掃することが推奨されています。入れ歯を清潔に保つことが口臭予防に繋がるのです。

また、入れ歯は、一度作成した物を一生使えるわけではありません。時間の経過とともにお口の状態が変わったり、入れ歯が壊れたりすることがあるからです。そのため、入れ歯が適切にフィットしているか、または交換しなくても問題ないかを確認する必要があります。歯科医院で定期的にチェックを受けていただくことが大切です。

歯周病

歯周病は、歯と歯茎の間に存在する「歯周ポケット」と呼ばれる隙間に細菌が侵入して炎症が起こる病気です。
歯周病が進行すると歯周ポケットは深くなります。それによって歯周ポケットに存在する細菌を歯ブラシで除去することが難しくなり、歯周病がさらに進行する恐れがあります。その結果、さらに細菌が増殖し口臭が発生する原因となります。

歯周病の特徴として、初期段階では痛みや明確な自覚症状がほとんどありません。そのため、気がついたときには病気が進行してしまっていることが多く、歯がぐらついていたり、最悪の場合歯が抜けてしまったりするリスクがあります。

さらに、歯周病は歯だけでなく全身の健康にも影響を及ぼすおそれもあります。糖尿病や心臓病、脳梗塞など、重大な全身疾患のリスクを高めることが知られています。
そのため、歯周病の治療は早期に行うことが非常に重要です。定期的に歯科医院で検診を受け、適切な治療とケアを行うことで、歯周病の進行を防ぎ、口臭も改善することができます。

虫歯

虫歯で歯に穴が開くと、その穴に食べかすや磨き残しが溜まるようになります。しかし、通常のブラッシングではこれらを完全に除去することが難しいです。食べかすは長期間お口の中にとどまり続けると腐敗し、不快なガスを発生して口臭の一因となります。

また、歯には神経が存在し、この神経が虫歯菌によって侵されると、腐敗とともに悪臭が発生して口臭を引き起こす原因となることもあります。

虫歯は初期段階では症状がほとんど現れず、特に歯と歯の間など見えにくい場所に発生すると、自分では気がつかないことが多いです。そのため、虫歯を早期に発見し、適切な治療を受けるためには、定期的な歯科医院の受診が非常に重要です。歯科医院でレントゲン撮影を行うことにより、虫歯の有無や進行状況を確認でき、早期に対処することが可能となります。さらに、虫歯による口臭を予防し、健康な口内環境を維持しやすくなります。

ご家庭でできるケア方法とは

口臭の主な原因は口内の細菌です。そのため、口臭対策として、毎日の適切なブラッシングが非常に重要です。通常の歯ブラシだけでは、取り除ける汚れは約6〜7割に過ぎません。歯ブラシの毛先が歯と歯の間に十分に届かないからです。歯ブラシをする際には、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することが推奨されます。

また、歯磨きのタイミングも重要です。朝起きた際の口臭が気になると言われる方が多いですが、これは、就寝中に唾液の分泌が低下することで口内が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなるためです。就寝前に丁寧な歯磨きを心がけていただくと、口臭の発生を軽減することができます。

日常生活での水分補給も口臭防止には欠かせません。こまめに水を飲むことで、口内の湿潤に保ち、細菌の繁殖を抑制する効果があります。

セルフケアで改善しない口臭は、歯科医院へ相談を

ご自身の歯磨きだけでは限界があるため、歯科医院で定期的にプロによるお口のクリーニングを受けていただくと、口臭予防にとても効果的です。プロによるお口のクリーニングでは、ご自宅でのケアでは取り除けない歯周ポケット内部の汚れやプラーク、歯石などを効率的に除去することができます。これにより、口臭の原因となる細菌の蓄積を減らすことが可能になります。
もし、ご自身のケアだけでは口臭が改善しない場合は、歯科医院に相談してみましょう。

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