フッ素はいつから始める?1歳になるお子さんがいるご家族へ徹底解説!
監修:歯科医師 長谷川雄士
フッ素をご存じですか?薬局のハミガキ粉コーナーで「フッ素配合」などの言葉を見かけるのでご存じの方もいるかもしれませんね。
フッ素には歯の質を強くする効果や虫歯菌を弱める効果があり、フッ素を塗ることは虫歯予防にとても効果的です!
そのため、お子さんにフッ素をしていきたいとお考えの親御さんは多いのですが、みなさん「何歳からフッ素をはじめればいいのだろう?」と悩まれています。
ここでは、フッ素はいつから始める?というみなさんの疑問に答えながら、フッ素の取り入れ方についても詳しく説明していきたいと思います!
子供のフッ素塗布を始める最適なタイミング
赤ちゃんは生後6か月頃から乳歯が生えてきます。1歳前後で上下4本ずつ(合計8本)生えそろうので、この頃からフッ素を始めることをおすすめします!
歯みがきを嫌がったり、甘いおやつを与えているなど、このままだと虫歯になりそうな気がする…という親御さんはいませんか?
このような場合は、虫歯を予防するためにも1歳頃から歯医者さんでフッ素を塗ってもらうと安心です!もちろん毎日の歯みがきも頑張っていただきたいのですが、まずは歯医者さんでしっかり診てもらいましょう。
乳歯の頃からフッ素塗布を始めた方がいい理由
それでは次に、1歳頃からフッ素を始めた方がいい理由をみていきましょう!
乳歯は柔らかくて弱い
乳歯は永久歯と比べると歯が柔らかいという特徴があります。歯の表面にあるエナメル質も永久歯の半分しか厚みがありません。
そのため、乳歯が虫歯になるとその進行が早く、気づいた頃には虫歯が神経まで到達しているというケースもでてきます。
そこでオススメなのがフッ素です!
フッ素には歯の質を強くする効果や虫歯菌を弱める効果があります。
乳歯は虫歯になりやすいのですが、その反面フッ素を取り込みやすいという性質もあります。
ぜひお子さんにはフッ素を活用していただき、虫歯のないキレイな乳歯を維持していただければと思います!
乳歯を失うと歯並びに影響する
ひとたび虫歯になるとその進行が早い乳歯。もしもそのまま虫歯がひどくなって乳歯を失うことになると、空いたスペースに歯が傾いてくることになり歯並びにも影響してきます。
乳歯の虫歯が永久歯にも影響する
乳歯はどうせ抜けるから虫歯になっても問題ないよね?とお考えの親御さんはいませんか?確かにいつかは抜ける歯なのですが、だからと言って虫歯になってもいいというわけではないのです。
実は、虫歯菌というのは虫歯になっている歯だけにいるのではなくお口の中にも存在します。そのため、虫歯菌が増えてしまった状態のお口だと、そのあとに生えてくる永久歯も虫歯になりやすくなってしまうのです。
お子さんのお口がこのようなトラブルになってしまう前に、乳歯の時期にこそフッ素でしっかりと歯を守りましょう。
日常生活へのフッ素の取り入れ方
歯を守るのに絶大な効果を発揮するフッ素ですが、一度塗ればその効果はずっと続くものなのでしょうか?
一般的にフッ素の効果は3ヶ月も経過すれば次第になくなっていきます。そのため1度で終わりではなく、定期的に塗っていくことがフッ素の効果を維持する秘訣になります!
また、繰り返し何度も塗ることで効果が高まり、より虫歯に強い歯へと変えてくれます。
永久歯が生えそろう中学生頃まではフッ素を定期的に塗っていきましょうというお話を良く聞くと思います。
しかし、フッ素は大人が使っても効果があるものです。大人になっても定期的に歯医者さんに通い、フッ素を塗って健康な歯を維持していきましょう。
毎日の歯磨き
薬局のハミガキ粉コーナーには「フッ素配合」と書かれたハミガキ粉が置いてあります。日常のハミガキの中でフッ素の効果もでてくるハミガキ粉です。
フッ素は年齢に応じて使用量の目安がありますので、必ず商品の説明書をお読みになりその通りに使用してください。
ハミガキ粉の他にもマウスウォッシュでフッ素が配合されているものもあります。ご家庭でもフッ素を使って虫歯に負けない歯を作っていきましょう!
定期検診
ご自宅では毎日のハミガキなどでフッ素を使っていき、歯医者さんではより効果の高い高濃度のフッ素を塗ってもらいましょう。
歯科医院では、ペースト状のフッ素を歯面に塗っていき、少しおいて拭き取る方法や、フッ素液をマウスピースのようなトレーに入れて口に装着し、成分を歯に浸透させる方法などがあります。
歯医者さんで定期的に高濃度のフッ素を処置してもらうことで、歯をより強くし、虫歯になりにくい歯にしていきましょう!
フッ素塗布を習慣化して歯を強くしよう
お子さん自身にとっても、乳歯の頃から歯医者さんに通うことを習慣化することが大切です。
フッ素を子供の頃から行うことで虫歯に負けない強い歯に変わっていきます。
虫歯のない歯を目標に、歯科医院に定期的に通院されることをおすすめします。
まだ子供が小さくてハミガキしても飲み込んでしまわないか心配という親御さんもお気軽にご相談ください。
そのようなご心配をお持ちの親御さんこそ歯科医院でのフッ素をおすすめいたします。
監修者プロフィール
- 資格・所属学会
- (社)日本口腔インプラント学会
- 愛知インプラントセンター
- 日本歯科医師会
- 静岡県歯科医師会
- 静岡市歯科医師会