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歯茎から出血は体が出しているサイン!気になる原因と対処方法

最終更新日: 公開日:

監修:歯科医師 長谷川雄士


歯茎からの出血は、口腔内の健康状態が悪化しているサインかもしれません。多くの場合、出血の原因は歯周病や不適切な歯磨きですが、栄養不足やホルモンバランスの変化といった他の要因も考えられます。この記事では、歯茎出血の主な原因とその対処方法について詳しく解説します。

【目次】
1.歯茎から出血する原因の大半は歯周病
 1-1歯周病以外に考えられる原因
2.歯茎からの出血を放置するとどうなるのか
 2-1出血の原因が歯周病の場合
 2-2出血の原因が歯周病以外の場合
3.出血に気づいた時の対処方法
 3-1出血している部分の磨き方
4.定期的な検診とクリーニングで出血は予防できる

歯茎から出血する原因の大半は歯周病

歯茎からの出血のほとんどは、「歯肉炎」や「歯周病」が原因だと言われています。これらは、ブラッシングが不十分で歯茎にプラークが蓄積することから始まります。プラークの中の細菌が出す毒素が歯茎を刺激し、炎症を引き起こすことで出血に至ります。意外に思われるかもしれませんが、「歯肉炎」や「歯周病」は非常に一般的で、日本の成人の80%以上が罹患しているとされているほどです。その数は、予備軍を含めるとさらに増える可能性があります。

歯周病以外に考えられる原因

歯茎からの出血の原因は、「歯肉炎」や「歯周病」以外にも考えられます。

・ブラッシングが強い
歯磨きの際、プラークや汚れをしっかり取り除こうとして、つい力強く磨いてしまいがちです。しかし、強い力で磨くと、歯茎を傷つけて出血を引き起こすリスクがあります。
また、硬めの歯ブラシを使用している場合、その硬さが原因でさらに歯茎を傷つけることがあります。歯磨きは、力を強くかけることではなく、適切な方法で行うことが重要です。

・薬を服用している
心筋梗塞や脳梗塞など、特定の疾患で血液をサラサラに保つ必要がある場合、多くの方が抗凝固剤を服用しています。この薬は血液を固まりにくくするため、歯茎が傷ついた場合には出血が長引くことがあります。
さらに、一部の薬の「薬物性歯肉増殖」という副作用によって歯茎が敏感になり、腫れや出血が引き起こされることがあります。

・ホルモンバランスの乱れ
女性の場合、生理、妊娠、更年期といったホルモンバランスの変化が免疫力に影響を与え、歯茎が炎症を起こしやすくなります。ホルモンのバランスの乱れも歯周病のリスクを高める原因のひとつなのです。

歯茎からの出血を放置するとどうなるのか

健康な歯茎は、通常、歯磨きの時に出血することはありません。ですから、歯茎から出血がある場合、体が何らかの異変を伝えようとしているのだと考えられます。。そのサインを見過ごさず、早めに原因を探り、適切な対処をすることが重要です。

出血の原因が歯周病の場合

出血のある歯茎は炎症を起こしています。この炎症の主な原因は、歯茎に付着したプラークです。プラークは初期段階では柔らかく、時間が経つと唾液の成分と結合して硬い歯石に変わります。柔らかい状態なら歯ブラシで除去可能ですが、一度歯石になると歯ブラシだけでは取り除くことができません。放置すると炎症が悪化して歯周病が進行するおそれがあります。歯周病は歯を失う主要な原因の一つであるため、早期の対処が重要です。

出血の原因が歯周病以外の場合

体の抵抗力の低下が原因で歯茎から出血することがあります。また、薬の副作用が原因である場合は、通常の歯科クリーニングでは症状が改善されないことがあります。適切な治療を受けるために、専門の病院への受診が必要です。

出血に気づいた時の対処方法

まず、出血の原因を特定しましょう。歯周病が原因である場合、磨き残しのプラークが歯石へと変化し、炎症を引き起こします。残念ながら、歯石は自分で取り除くことができません。炎症を抑え、状態を改善するためには、歯科医院で歯石を除去する必要があります。

出血している部分の磨き方

・柔らかい歯ブラシで優しく磨く
炎症を起こしている歯茎のケアには、柔らかめの歯ブラシを使用しましょう。そして歯と歯茎の間を優しくマッサージするように磨くことをお勧めします。強く磨くと、歯茎をさらに傷つけてしまう恐れがありますので、力を入れずに丁寧にブラッシングしてください。
炎症した部分からは出血が見られるかもしれませんが、優しく磨くことで次第に落ち着いていきます。適切なケアが炎症の改善につながります。

・補助道具の使用
歯茎の炎症の一般的な原因であるプラークは、歯ブラシの毛先が届きにくい部分、特に歯と歯の間に残りやすいです。これを効果的に除去するためには、デンタルフロスや歯間ブラシの使用が推奨されます。
しかし、これらの補助道具は正しい使い方をしないと歯茎を傷つけるおそれがあるため、歯科医院にてご相談ください。ご自身のお口に合ったものはどれか、使用方法などを確認してから日々のケアに取り入れるようにしましょう。

定期的な検診とクリーニングで出血は予防できる

歯茎からの出血は、主に歯肉炎や歯周病が原因であることが多いですが、薬の副作用やホルモンバランスの変化によっても引き起こされることがあります。出血を放置すると、歯周病が進行するリスクが高まるため、早めに原因を特定して対処することが重要です。また、歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングを受けることで、歯茎の炎症や歯周病の進行を防ぐことができます。出血が気になった時はもちろん、特に問題がない場合でも、定期的に歯科医院を訪れて検診やケアを行うようにしましょう。

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