糸ようじ(フロス)にはメリットしかない!効果的な方法とは
監修:歯科医師 長谷川雄士
歯磨きをするとき、歯ブラシだけで終わっていませんか?
糸ようじ(フロス)を毎日の歯磨きで使っている方は少ないのかもしれません。そもそも、糸ようじのメリットを知らない……という方も中にはいらっしゃるでしょう。
今回は、糸ようじのメリットについてお話ししていきます。
糸ようじを使う理由とその効果について
糸ようじを使うことには多くのメリットがあります。
歯ブラシだけで磨いた場合、歯の表面の大部分は磨くことができますが、歯と歯の間のような細かい部分までは毛先が行き届かず汚れが残ってしまいます。
虫歯や歯周病を予防するためにはできる限り隅々まで磨かなければいけません。しかし、歯ブラシだけでは限界があるため、糸ようじ(フロス)の使用が非常に重要なのです。
糸ようじは、歯と歯の隙間の汚れを落とすことに特化している道具です。歯ブラシよりも細かいところまで入れることができるため、両方を併せて使うことで歯垢除去率が80%までアップします。
糸ようじに関する疑問
糸ようじの効果はわかったけれど、実際に使ってみると疑問に思うことも出てくるのではないでしょうか?
以下に、糸ようじに関するよくあるご質問をまとめてみました。
●糸ようじが通らない
歯並びなどの関係で歯と歯の間に隙間がなくて糸ようじが通らないこともあるため、もともと通らない所に無理に入れる必要はありません。しかし、いつも通していたところに入らなくなってしまったという場合は、歯石が付着してしまっているかもしれないので歯科医院にて確認するようにしましょう。
●引っ掛かる
歯の表面は通常なめらかですが、何らかの原因で歯に段差がある場合、糸ようじを入れると引っ掛かることがあります。段差の原因は、虫歯で欠けている、詰め物や被せ物に不具合が起きている、などが挙げられ、早めの対処が必要です。
●歯ブラシと糸ようじの使い分け
糸ようじは、歯と歯の間の清掃に特化したものなので、歯の表面についた汚れは歯ブラシ、細かい隙間などの汚れは糸ようじと使い分けるようにしましょう。
これから糸ようじを始める方へ
注意点
力強く隙間に入れると歯茎を傷つけてしまうことがあります。
鏡を見ながら、ゆっくり優しく糸を上下左右に動かすように意識してください。
初心者におすすめのデンタルフロス
デンタルフロスの形状は「ロールタイプ」と「ホルダータイプ」の2種類があります。
初めて使う方には、持ち手のついたホルダータイプがおすすめです。
ロールタイプのデンタルフロスは、一回分(約40センチ)を切って使用します。
初めての方だと取り扱いが難しいですが、慣れてくるとこちらを好まれる方もいらっしゃいます。使ってみて、ご自身が使いやすい方を選ぶようにしましょう。
まとめ
歯磨きの際に糸ようじを併用することで、歯ブラシだけでは落としきれない汚れを効率よく落とせるようになります。虫歯や歯周病予防だけではなく、お口の中のトラブルの早期発見にも繋がるため、積極的に使用するようにしましょう。
「糸ようじを買ってはみたけどうまく使えない」
「糸ようじが通らない」
「切れてしまう」
など、わからないことやご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。